4名参加予定でしたが、長野側からの林道が土砂崩れで通行止めのため、1名登山口に到達できず3名の参加となりました。
数日前までは雨の心配をしていましたが、いざ蓋を開けてみると晴れて暑さの厳しい登攀となりました。
後半小雨がパラつきましたが、暑さが和らいでむしろ助かりました。
私を含め4名になったので、2人ずつのスタカットで行くことにしました。
外岩経験が浅くても登攀力のあるメンバーだったので(ボルダリングジムで3級)、支点構築とロープの扱いだけ見てあげれば問題ないと判断しました。以前ロープワーク講習にも参加していただいたメンバーだったので、基本的なロープワークに関しては問題なしでした。
さて、今回のルート、碧岩西稜、
アプローチは沢沿いのある程度整備された登山道を進み、3段の滝、という名前の立派な滝の左岸を高巻いて(巻き道は明確です)いきます。40分くらいです。
西稜は3段の滝の落ち口から伸びる稜線です。
落ち口辺りから明確に見えるコルを第1コルとすると、取りつき地点はそのもうひとつ上の第2コルからとなります。明確な第1コルから伸びる稜線の脇に沿って急斜面を登っていくとすぐに取りつきにたどり着きます。
1ピッチ目は、
取りつきから稜線まで10Mほど苔むした岩を直上して、そこから稜線に乗って右側に折れてさらに30Mほど急斜面を登ります。木や根っこがたくさんあるので掴むところに困りません。
1ピッチ目の終了点は明確な支点が構築してあるのですぐに分かると思います。
2ピッチ目は、
バンドを右上に進み、そこから左側に折れて登っていき、さらに右側に折れて、ロープがゼットの形になります。
非常に流れが悪るかったので、右側に折れてすぐのところでピッチを切りました。
支点は、丈夫そうな根っこが地面からたくさん出ていたので、そこで作りました。
このピッチはクライミング初心者でボルダリング経験があまりない人だと一手だけ苦戦する場所があると思います。
3ピッチ目はスタカットで進みましたが、実際のところロープ出す必要もないくらいの手ごたえでした。
その後はビレイ無しでしばらく稜線歩きです。
傾斜がきつくロープ出した方が良さそうな区間もありましたが、後半の頂上直下付近の岩稜帯まではロープを出さずに一気に行きました。
頂上直下の岩場はこのルートのハイライトというべき気持ちの良い開けた稜線です。
残地ピトンが1か所打ってあります。
ここの手前で再びスタカットにして、頂上まで上がりました。
ここを登りきると、5mで頂上看板が現れます。
意外と長くて登りごたえのあるルートです。グレード的にも簡単なので、アルパインの経験を積むためのルートとしてはとてもお勧めだと思います。
下山の一般登山道、頂上からすこし下ったあたりのクサリ場(ロープが張ってあります)がこのルート全体での核心部分だと思いました。ロープが張ってありますが、不安を感じたら懸垂下降した方が良いと思ます。万が一落ちたら、そのまま崖下直行で死亡確定です。
下山ルートは不明瞭ですが、ピンクテープに沿って行けばとりあえず大丈夫です。
稜線は暑かったですが、沢沿いは涼しくて快適でした。